高知を旅する。峡谷の車窓、藁焼きの香ばしさ、そして朝の浜辺

こんにちは!Tomです。

今回は岡山から出発し、高知をめぐる一泊二日の旅をしてきました。

旅のきっかけは、ふと「鰹の塩たたきを本場で食べたい」と思ったこと。気がつけば岡山駅で特急南風に乗り込み、四国を横断して高知へと向かっていました。

のんびりとした列車旅に揺られながら、途中に見えた大歩危・小歩危の渓谷の風景に心を奪われ、気づけば旅のスイッチがしっかり入っていました。今日はそんな高知の旅の記録をお届けします。


峡谷に心が吸い込まれた、車窓の旅

岡山から高知までは、特急南風に乗っておよそ2時間半の道のり。

途中、徳島県の大歩危(おおぼけ)・小歩危(こぼけ)エリアでは、車窓の外に深い渓谷とエメラルドグリーンの川が広がります。

列車は渓谷沿いをゆっくりと走り、眼下には断崖にせまるような急流がごうごうと音を立てて流れていました。思わずシャッターを切る人があちこちに。

この大歩危・小歩危は、四国山地を流れる吉野川が何百万年もかけて作り出したV字谷で、地質学的にも珍しい場所。まさに自然の彫刻です。

列車の速度が少し落ちたのも、乗客への“見せ場”の演出かもしれません。


高知駅で志士たちに迎えられる

高知駅に着いてまず出迎えてくれたのは、幕末の志士たちの巨大な銅像。

坂本龍馬、中岡慎太郎、武市半平太が並び立ち、駅前で旅人を見守るように立っていました。

高知といえばやはり幕末の熱い時代。改札を抜けると、自然と背筋が伸びるような気持ちになります。

さらに駅には、アンパンマン列車の展示もありました。

高知県香美市香北町は、アンパンマンの生みの親・やなせたかしさんの故郷。アンパンマン列車の鮮やかな塗装が旅の始まりを明るくしてくれます。

駅前を少し歩くと、南国らしさを感じさせるヤシの木がずらりと植えられていました。

実はこのヤシ並木、高知市が1950年代から都市景観の一環として整備してきたもので、亜熱帯気候に近い高知の温暖な気候にぴったりと合う植栽です。

観光客にとっては「四国に来たのに、なんだか南国気分」と思わせる絶妙なアクセントになっていて、地元の人々にとっても“高知らしさ”を象徴する存在なのだそうです。


ランチはひろめ市場…のつもりが商店街へ

まずは腹ごしらえということで、向かったのは高知グルメの宝庫「ひろめ市場」。

観光客と地元民が入り交じり、テーブルを囲んでワイワイ楽しむ市場スタイルの食事空間です。…が、想像以上の大混雑。

席を確保するのも一苦労だったので、気持ちを切り替えて帯屋町の商店街へ。

そしてたどり着いたのが、カツオのたたきで有名な「明神丸」でした。


明神丸で味わう、藁焼き鰹の香ばしさ

注文したのは、塩たたきとタレたたきが両方楽しめるセット。

高知名物・鰹のたたきは、目の前で藁焼きされるのが特徴。炎が立ちのぼり、パチパチと音を立てて香ばしい香りが立ちのぼります。

塩たたきは、藁の香りと鰹本来の味が引き立ち、シンプルながら奥深い味わい。タレたたきは、にんにくや薬味との相性抜群で、ごはんが止まりません。

食後には高知名物の「芋天」も。ほくほくと甘くて、衣はほんのり塩味。

このお店、実は全国展開しているチェーンですが、本店で食べると格別の美味しさ。旅の思い出と味覚がリンクするって、いいですね。


高知城と城下町の金物屋さん

お腹が満たされた後は、高知城へと向かいます。

高知城は1601年、土佐藩初代藩主・山内一豊によって築かれたお城で、日本に現存する12の天守のうちのひとつです。天守だけでなく本丸御殿も現存しており、全国的にも非常に貴重な存在となっています。

石垣を登っていくと、木々の間から姿を現す天守。その美しい曲線と重厚感ある構造に、思わず見惚れてしまいます。天守からは高知市内が一望でき、晴れた日には太平洋まで見渡せることも。

内部には当時の暮らしを再現した展示や、鎧や刀剣のレプリカもあり、歴史好きにはたまらない空間です。

帰り道、城下町らしく刀や刃物を扱う金物屋さんが軒を連ねていて、どこか昔の武家文化が感じられました。


ディナータイム:高知の夜を三軒はしご

ディナーの一軒目は「こっこ亭」。

ここでは高知の地鶏「土佐ジロー」と「土佐はちきん地鶏」を使った焼き鳥をいただきました。

土佐ジローは卵も有名ですが、肉も弾力があって味が濃いのが特徴。炭火で焼かれた皮の香ばしさと、中のジューシーさがたまりません。

ビールとの相性も抜群で、一口ごとに「高知らしさ」を実感。

続いて二軒目は「酒國長宗我部」へ。

昼間に見学した高知城で、長宗我部元親の印象が強く残っていたので、その名に惹かれてふらりと入店。

ここでは高知の酒肴として知られる「ドロメ(生しらす)」「ウツボの唐揚げ」「ちくきゅう(ちくわにきゅうり)」を注文。

ドロメはとろりとした口あたりで、ほんのり磯の香り。土佐鶴の冷酒がまたよく合います。

そして3軒目は、高知名物の屋台餃子「安兵衛」。

高知の人気スポットでいつも行列が絶えないとの噂でしたが、幸運なことにちょうど行列ができる直前に並ぶことができました。

立ち飲みスタイルの屋台で、焼きたての餃子とキンキンに冷えたビールを流し込む。これぞ、高知の夜の醍醐味です。


日曜朝市と桂浜へ

翌朝は日曜日。高知市では300年以上続く「日曜朝市」が開催されています。

野菜や果物、漬物や干物、さらには手作りの雑貨まで、ずらりと並ぶ通りを歩くだけで楽しい。おばあちゃんとの何気ない会話も、旅の醍醐味です。

そして市内からバスに乗り、向かったのは桂浜

この浜辺は、坂本龍馬像があることで有名ですが、それだけでなく、広々とした太平洋を一望できる絶景スポットでもあります。

この日は快晴で、波がキラキラと光っていて、とても気持ちのいい朝でした。浜辺を歩くだけで心が洗われるような感覚に。

そして、桂浜にある「高知県立坂本龍馬記念館」へも足を運びました。ここでは、龍馬の生涯を時系列でたどれる展示があり、直筆の手紙や愛用品、彼の思想にふれることができます。

特に心に残ったのは、龍馬の手紙です。一通の手紙の文量がとても長く、難しい漢字には丁寧に振り仮名がつけてありました。読み手に対する龍馬の気遣いと自分の気持ちを丁寧に伝えたいという思いを感じられました。

彼の有名な言葉「日本を今一度洗濯いたし申候」。時代が違えど、何かを変えようとする力、その原動力に心が震えました。


旅の終わりに

こうして、高知の旅は幕を閉じました。

車窓から見た峡谷の美しさ。 塩たたきの香ばしさと芋天の甘さ。 昭和の香り漂う屋台と、桂浜の静かな波音。

どれもが五感に残る、確かな旅の記憶です。

次に来るときは、四万十川や馬路村にも足を延ばしてみたいなと思いつつ、高知を後にしました。

それではまた!

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