こんにちは!Tomです。
今回は九州の南国・宮崎を一泊二日で旅してきました。
宮崎といえば、真っ先に思い浮かぶのはマンゴーやチキン南蛮。でも、実際に訪れてみるとそれだけじゃありませんでした。青島の海岸線に広がる「鬼の洗濯板」、都城に残る島津家の歴史、夜のニシタチに灯るスナックの明かり。
昼と夜でまるで別の町。青い海と南国の光を楽しんだ後は、焼酎片手に人情の夜へ。そんなギャップが旅を面白くしてくれました。
今回は、実際に私が歩いたコースを時系列で紹介しながら、旅の中で感じたことも添えてまとめていきます!最後に個人的なオススメお土産情報も載せていますので、旅の計画を立てる参考にしてもらえれば嬉しいです。
一日目 都城から始まる歴史と食
丸新ラーメン ― 地元民の胃袋を満たす味
宮崎市から車で都城へ。途中、空腹を抱えながら立ち寄ったのは「丸新ラーメン」。観光客相手というより、地元のお客さんでいっぱいの店構えです。
注文したのはラーメン味玉セット。出てきた丼は白濁した豚骨スープに細めの麺。ひと口すすると、こってり感よりも「優しさ」が広がります。豚骨なのに軽やかで、食後に胃もたれしない。まさに地元の人たちの日常に寄り添った一杯です。
半熟の味玉を割ると黄身がとろりと流れ出し、スープと絡んでまろやかさが一段と増します。隣にいたファミリーの子供たちが慣れた雰囲気で替え玉を頼む姿に「ここは生活の一部なんだ」と納得。旅先でこういう店に出会えると、ちょっとした“当たりくじ”を引いた気分になります。
▶︎観光地仕様ではなく、地元の日常を味わいたい人におすすめです!
都城島津邸 ― 武家文化と天皇の足跡
腹を満たした後は「都城島津邸」へ。ここは薩摩藩主・島津家の分家が住んでいた邸宅で、都城藩の拠点でした。敷地内に入ると、武家屋敷らしい端正な庭園と重厚な母屋が広がります。
邸内を歩いていて驚いたのは、かつて昭和天皇がここに宿泊されたという事実。戦後、国民に寄り添うため全国を巡幸された昭和天皇。その滞在先として都城が選ばれた背景には、南九州の要衝としての役割や、島津家が持つ歴史的・文化的な象徴性がありました。
畳に腰を下ろすと、窓越しに射し込む光が柔らかく揺れます。ふと「ここに昭和天皇も座られたのか」と思うと、時代が一気に近づいてくるようで胸が熱くなりました。観光地というより「時代の生き証人」と向き合う場所。静かな時間の流れに、思わず深呼吸したくなるひとときでした。
印象的だったのは、当時の食事メニューを再現した展示や居室を見学した時のこと。当時としては最高級レベルの食事や家具が並べられていたが、今を生きる私たちは庶民でもそれ以上に便利な家具家電を日常的に使っている。月並みな感想ですが、いまの自分がとても恵まれた生活をしていることを実感しました。
▶︎静かな時間を過ごしたい歴史好きにぴったりです!
夜の宮崎市 ― ニシタチで酔う
高峯 ― 芋焼酎と名物料理
夕方、宮崎市内に戻りホテルにチェックイン。夜の繁華街「ニシタチ(西橘通」へ繰り出しました。
暖簾をくぐったのは「高峯」という居酒屋。お通しと一緒に出てきたのは、宮崎を代表する芋焼酎「ほんかく霧島」。芋の甘い香りが立ち上り、一口含むとするりと喉を通る。これぞ南九州の味。
料理はチキン南蛮と地鶏の鳥刺しを注文。チキン南蛮は外はカリッと揚がり、中はふんわり。甘酢とタルタルのコントラストに「やっぱり宮崎に来たんだ」と実感。鳥刺しは新鮮そのもので、噛むほどに地鶏の旨みが広がり、焼酎をもう一杯おかわりしたくなる後引き感がありました。
東風屋 ― 元祖から麺に挑む
「もう一軒」と締めに選んだのは、元祖から麺の「東風屋」。赤ちょうちんを目印にビルの中へ入っていくと、屋台のような気配を残すお店があります。
最初は客が一人もいなくて少し不安になりましたが、10分もしないうちに次々と人が入り、あっという間に満席に。人気店の力を実感しました。
から麺は辛さ1辛から25辛まで選べる仕組み。私はビビって1辛を選択。それでも唐辛子の香りがスープ全体を包み込み、身体がじんわり温まります。辛い物好きなら8辛がベストとのこと。隣で汗だくになりながら8辛を食べていた若者たちを見て、「次回来たら挑戦してみようかな」と心のメモに刻みました。
宮崎の夜文化 ― ニシタチとスナック街
宮崎市は実は「人口あたりのスナック数が日本一」。その背景には、農業や畜産といった一次産業が盛んな土地柄があります。働き終えた人々が気軽に立ち寄り、地元の話を交わす場としてスナックが発展したんだとか。
立ち並ぶ多くのスナックに迷いながらふらっとお店に入ると大歓迎を受けました。常連客の地元のご夫婦もいて、一緒に美味しいお酒を飲み交わしました。
観光客がふらっと入っても歓迎してくれる空気があり、「また夜に戻ってきたい」と素直に思わせる力があります。
▶︎ひとり旅でも地元の人と交流できる雰囲気が魅力です!
二日目 青島で南国気分を満喫
豊吉うどん ― 優しい朝ごはん
朝ごはんは「三角茶屋豊吉うどん」で。実は宮崎にもうどん文化が根付いており、朝から営業をしているうどんのお店もあります。
宮崎のうどんは柔らかめの麺に、すっきりとした出汁が特徴。夜に飲んだ人が翌朝に立ち寄る“二日酔いの救世主”としても親しまれています。
たぬきうどんをすすると、あっさりとした優しい味わいが胃に染み渡り、旅の2日目を始めるエネルギーをくれました。
青島植物園と青島神社 ― 南国の楽園へ
その後は宮崎のパワースポット、青島へ。宮崎市内からバスも出ており、約45分で到着します。
青島亜熱帯植物園に足を踏み入れると、南国ムード満点の風景が広がります。ヤシの木が空に向かって伸び、色鮮やかなブーゲンビリアが咲き誇る。
ちなみに宮崎空港の愛称は、宮崎ブーゲンビリア空港。宮崎の空の玄関口の愛称にも採用されている南国の花は一見の価値ありです。
植物園からヤシの木を横目にビーチ沿いを歩くと青島神社があります。
青島神社は縁結びの神様として知られ、多くの参拝客でにぎわっていました。海に囲まれた朱塗りの社殿はどこか神秘的で、海風が吹き抜けると神聖な空気に包まれるようでした。
その先に広がる「鬼の洗濯板」は圧巻。波の浸食によってできた岩の縞模様が延々と続き、自然の造形美を目の当たりにしました。
冷汁御膳と南男猿ボーロ
昼食は宮崎の夏の味、冷汁御膳。冷たい味噌仕立ての汁をご飯にかけて食べる料理で、もともとは農作業の合間に食べられていた庶民の知恵です。胡麻と味噌の香ばしさ、薬味の爽やかさが相まって、体がふっと軽くなるような美味しさでした。
お土産には青島限定の「南男猿ボーロ」を購入。パッケージの遊び心と軽い食感が嬉しく、ちょっとした手土産にも喜ばれる一品です。
食後のおやつはやっぱりマンゴーソフト。宮崎マンゴーの濃厚な甘さと香りが口いっぱいに広がり、南国にいる幸福感を一層高めてくれます。
お腹もしっかり満たされて、今回の旅を思い返しながら帰路につきました。
宮崎で買いたいおすすめ土産
- 南男猿ボーロ(青島限定)
軽い食感とユニークな名前で、お土産話にもなる一品。 - チーズ饅頭
宮崎スイーツの定番。クリームチーズ入りでコーヒーにも合います。 - 日向夏ゼリー
爽やかな甘酸っぱさで夏にぴったり。冷やして食べると最高。 - 芋焼酎(霧島・黒霧島など)
宮崎を代表するお酒。旅の夜を思い出しながら自宅でも楽しめます。
まとめ ― 二つの顔を持つ町、宮崎
今回の宮崎旅は、昼と夜でまったく違う顔を見せてくれる町の奥深さに魅了されました。
昼は青島の南国の光、夜はニシタチの人情と焼酎。都城島津邸で歴史に浸り、冷汁やチキン南蛮、マンゴーや地鶏で食の豊かさを堪能。どれも短い旅とは思えないほど濃密な時間を与えてくれました。
それではまた!
